ショーマン

大谷選手が活躍しております。彼の出番をショータイムというそうですが、彼はまさにショーマン。でも、私が言いたいのは同じショーマンでも、小満です。二十四節気のひとつ。太陽黄経が60度になったとき、それは昨日の深夜でした。で、小満を過ぎたころから、春繭になるためのお蚕さんが、桑の葉をワシワシと元気よく食べ始めると言われております。養蚕農家さんは忙しさの真っ只中にあることでしょう。絹生産は農業です。休みなく桑の葉を食べるお蚕さんのために桑の葉の収穫やら蚕の周りのお掃除など、きつく、きたなく、くさい作業が続きます。そんな重労働のおかげで、我々が涼しい顔をして着物を着ているわけで、養蚕農家の方には感謝しかありません。今日は上弦の月、来週の火曜日の満月に向けて、月が満ちていき、お蚕さんも丸々と大きくなっていくことでしょう。空に丸々のお月様、その下で雨音のように聞こえるというお蚕さんが葉っぱを食べる音。思い浮かべるだけで、平和な気分になりますねえ。
呉服は絹が無ければ始まりませんが、日本の養蚕は「風前の灯」状態。そのお話は後日したいと思いす。ショーショーマン、少々待ってくださいませ。

アゲアゲ締め

帯〆の締め方問題は時々話題になります。
その多くは、右上位か左上位かなんですが
どっちが正しいかというと、どっちでもいいんじゃね?
的な無関心な意見も多いです。ただし、
着物の前あわせは、逆にすると死んだ人になるので
そこは、どっちかに決まっているという主張も
ごもっともであります。

で、右上位か左上位というのは、
結び初めに右手のほうを上にするか
左を上にするか、で違ってきますが
着物の前合わせのように左手を上にして締めると
写真の様になり、京濱はどっちかというと
こっち派(左上位)であります

で左上位にも締め方が二つあって
写真の上と下はよく見ると違います
上は帯締めの端が上に向いていますが
下のほうは下に向いています

雑誌の写真などでは、ほとんどが下向きです
右上位でも左上位でも下向きが多いです
着付けの教科書にも下向き解説が多いように思われます
上向きの締め方は、水引の締め方に似ています
水引の結び切りは両端が真上に向かって終わります

弔事の水引も上に向かって伸びて終わりますが
弔事の水引は右上位です。
(印刷のものには左上位のものもあります)
となると、帯締めの正統派は「左上位の上向き締め」
ということになるのでしょうか?

自分にのし紙をかけて、水引を締める的に考えるとそうなります
でも、古典芸能である歌舞伎で、女方演者の着物では
右上位の帯締めが多い。
何が正しいのでしょうか?

そもそも論で言えば、帯締めが登場したのは江戸末期
お太鼓結びが生まれたときにできたわけですが
お太鼓を考案したのは、深川の芸者さんです
お遊びの延長のカッコつけから生まれたので
そこは格式とは無関係の世界です
ですから、右でも左でも上でも下でも
そんなのカンケーねー
だったのでは、、。

というわけで、京濱は
どっちが正しいかといえば、どっちもアリ的立場ですが
左上位の上向き(アゲアゲ締め=私の呼び方)は
縁起が良さそうで、気持ちが良いですね

アゲアゲ締めの締め方は
結びはじめのとき、左側と右側を真ん中で交差させますが
その時に左側を上にします。
かつ、それぞれの端が交差点から上(胸の方)に上がってくるように交差させます。(ここがポイント)
そのあとは普通に締めていただくと、できます。

隠し絵

4月の早い時期、とあるホテルに宿泊したら、暖房のみで冷房が稼働していませんでした。めちゃくちゃ暑い日でありましたが、ある公共施設の中も冷房はなく、施設内はムッとした空気でした。まだ4月だったので、扇子を持って行かなかったのですが、扇子があれば、もう少し、穏やかな気持ちで過ごせたと後悔しました。

例年、5月に袷を着て汗だくになったとか、6月の初めだからと単衣がないので、袷で出かけたら死ぬほど暑かったという事例を多くお聞きします。6月になっても、冷房が入っていないところもあるようです。熱中症で搬送されたというニュースが聞こえ始めておりますので、暑さ対策は怠らないようにしたいものです。

そういう意味では、扇子は必須の携帯品といえます。バッグに一つずつ装備しても良いかもしれません。私は9寸(曲尺=27cm)の大きな扇子を愛用しておりますが、風が強く、頼りになります。他にも扇子は色々と役に立ちます。話している途中に、話題を変える時には、扇子でテーブルを軽くバチンと鳴らしたり、扇子を箸のつもりでズーッズーッと蕎麦を食べてる真似したり、、、落語家か

5月に入り、京濱にも、今年の新作扇子が入荷いたしました。写真は、ちょっとした遊び心が入った扇子です。扇子を普通に広げても出てこないのですが、ある方向から開かないと出てこない面があり、そこに蝶が描かれております。この蝶は「隠し絵」というわけなのですが、なんのために、、。時々蝶々見て癒される?という方もいらっしゃるかもしれませんが、この蝶の下にメッセージを書いてプレゼントしたり、、とか、、忘れてはいけない番号を書いておくとか、、遊べそうです。