つけさげづけこもん

家族に相撲ファンがいるので、大相撲のテレビ中継をよく見ます。今は九州場所。横綱もいないけど、相撲自体は面白いです。観客席はガラガラなのに何故か満員御礼ですが、そんな中、着物姿のお姉様、お嬢様(自分より年下と思える人は、みんなお嬢様です。)が引き立ちます。他の場所よりも、ちゃんとしたお召し物の方が多い様にも見受けられます。博多は博多織の産地、着物意識も高いのでしょうか?先日、綺麗な黄色の稲垣稔次郎さんの小紋をお召しのお嬢様が、とても印象に残りました。ちらりと見えた襦袢も紅白でオシャレでした。

話は変わりますが、着物には解りにくい分類があります。訪問着と付下は区分けがはっきりしませんし、訪問着も付下も礼装の着物という言われ方もしますが、紬の生地のカジュアルな訪問着も付下もあったりします。小紋はカジュアルな着物ですが、付下小紋というのもあります。付下小紋のなかでも、カジュアルな小紋扱いのものもあれば、付下げと同格になるような準礼装になるものもあります。

用語の定義が曖昧であったり、二重の意味があったりするのは、着物が分かりにくと思われてしまう一因でもありますが、じゃあ、分かりやすい様にきっちり分けましょう。というと、そもそも分けるべきなのか?ともいえます。第一礼装だけ決まっていれば、あとは適当に。というアバウトなのが、日本らしいと思います。その適当にというのが面白いのであります。

話は逸れましたが、付下小紋とは付け下げ付けの小紋です。付け下げ付けというのは、1反(いったん)の生地に柄を付けるときに、ここは前身頃、ここは後ろ身頃、ここは袖の前、袖の後と、着物に仕立てる際の場所を決めて、柄をつけていく小紋です。付下でない普通の小紋は1反を通して、同じ柄の繰り返しです。付下小紋では、仕立て上げたときに柄の向きが揃います。

例えば、お花だったら葉があって、茎が伸びて花がありますが、普通の小紋では上下がバラバラです。付下小紋では仕立て上げたときに花が全部上を向いています。生地をよく見ると肩山を境に柄の向きが逆転します。普通の小紋よりも、上等な感じになります。柄によっては、わかりにくものもありますが、より礼装向きの付下っぽくなったりします。

型染めの人間国宝・稲垣稔次郎さんの原画をつかった、小紋は、付下小紋が多いです。写真は、全く関係のない、風呂敷です。厚手の綿織物で着物を持ち運んだりするのに便利で、丈夫です。

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