刷り込み症候群

今年も押し迫ってまいりました
寒くなると言われつつ
暖かい日が続きました
そんな中、店のモミジが
今年は綺麗に赤くなって
この12月の末
昨日くらいまで見頃でした
今日の強風で吹き飛びましたが、、

そんなこんなで
いろいろあった今年です
マスク警察という言葉が出たときには
やはり着物警察という言葉を
思い出したりしました

この〇〇警察になってしまうのは
勝手な思い込みが原因の一つではないかと
思うのでありますが

生まれたばかりの鳥の雛が
間違って違う種の母鳥と一緒に暮らすと
その母鳥を自分の母と思ってしまう
というのを「刷り込み」っていうらしいです

着物好きの中には
色んな刷り込みをされている方が
少なからずいらっしゃるようです。

一番最初に習った着付け教室の先生とか呉服屋
自称着物ツウのお友達やら先輩からうける
知識や美意識を刷り込まれてしまうと
結構、後々まで、その狭い世界から
抜け出せなくなってしまう
という気がします

今持っている知識や感性が
ご自分本来のものなのか
着物はこうでなくてはいけないと
思い込んでいいるのなら
それを見直して
広くて自由な着物ワールドで
ご自分の感性の翼を広げましょう

京濱がそのお手伝いをさせていただければ幸いです

キモノの謎解き


キモノを始めると、
またはキモノをやってみようと思った時
誰もが普通に思う疑問の数々

今はインターネットでなんでも調べられるけれど
判ったような
ますます解らなくなったような謎を

ネットや実際の取材をもとに
解き明かしていくというエッセイ
「着物の国のはてな」

呉服屋としての駆け出しの頃、
まだインターネットというよりパソコン通信
と呼ばれていたけど

パソコン通信やら買い漁った本やらから
同じような疑問を消化していった
昔を思い出しつつ

昨今の着物事情なるものが
よく調べられていて
面白かったです

ただ、
この作者は呉服業界を胡散臭い
金儲け至上主義業界という
レッテルを貼ってみているようで
確かに、そう思われても仕方のない悪行が
とあるチェーン店などで横行していた
というか、
今もどこかでやらかしているんだろうけど

そんな人たちに言いたい
お前ら出て行け〜

そんなこんなで、
奥深き謎が多いイメージがありますが
それは、奥深き闇ではなく、
味わい深き美意識と全身と心で体感する
至福の世界であります。が、

着物ワールドに古着から入られた著者だけに
古着界隈での心地よさで満足されているのが
少々、もったいない感じがします
着物ワールドはもっと広い。

もっとも、本の帯で
化繊の着物ばっかり着ている
春風亭昇太さんが絶賛してるだけに
価値観の立ち位置がそっち方面なのかなと、、。

とはいえ、これを読んで、
もっと気軽に着てみようと
思っていただけるかもしれません。
京濱に置いてありますのでどうぞ。

人の手の技

芥川賞作家の小野正嗣さんが
8人の女性工芸作家を訪ね
作品を創る思いを取材した
「作り手の春夏秋冬」
を、監修された京都織物問屋の
社長さんよりいただきました

登場する8人の女性作家さんは
それぞれが独自の世界を切り開いた方であり
どの作品も魅力的で個性的
ほかにも候補者はあったと思うけれど
この8人に絞った社長のセンスにも納得します

添田敏子さんや、
伊藤峯子さん、上原美智子さん
の工房に訪ねていろいろと
丁寧に教えてくださったときの事を
思い出しながら、小野さんが引き出した
彼女たちの制作エネルギーの奥にある
ものを再認識できました

手間と時間をかければ
誰にでも手に入れることができる自然の材料から
この人たちの手にかかることによって
こんなにも心に元気をもらえるものになる
という、不思議。

自然がつくる美さとは別の
人の手がつくる工芸美は
おなじ「人」だからこそ
感動があるのかなと、、。

取材は雑誌・美しい着物に連載されたものですが
今回、手作り和紙の装丁でのこの1冊は
この時代に生きた着物作家さんの記録として
大切にしてしていきたいと思います

ご興味のある方は京濱でご覧ください