人の手によって作られるものには、呼吸や鼓動から始まるリズムが刻まれます。それは目にみえないほどの僅かなものですが、作品になったときに、触ったときの風合いや、目に見える質感などに、機械製品とは違う温かみや上質感というものを感じるのは、そこに刻まれたリズムと、見る人、触る人の人同士のリズムが共鳴し合うのかもしれません。
着物や帯は糸を作るときから機械に頼らないオール手作り品もあれば、多くの染め物のように生地は機械織だけれども、そこから先の染め工程は手仕事というものもあります。手染めでも全て手描きもあれば、型紙使用のものもあります。型紙の中にも手彫りのものもあれば、写真フィルムの型もあり、仕上がりまでにどのように手仕事が関わってくるかで、出来栄えというものが変わってきます。
安く作ろうとして手仕事部分を省いてしまうと、これが本当の手抜きですが、血のかよった手仕事のリズム感はなくなり、のっぺらとした雰囲気になって、人によっては安っぽさを感じることになります。京濱は手作りの温かみを感じられる質感・風合いを大切にしているので、それを求めていくと、やはり手抜きなしの仕事に行き着いてしまいます。
fは愛じゃなく1/fゆらぎのfです。
