はおらんどう

冷えてまいりました。屋内に居るときにも単衣の羽織を着ていても快適です。少し体を動かす作業をすると、暑くなり、羽織を脱いで、温度調節しています。便利な羽織です。単衣と袷の羽織を使い分けて、変動する気候に対応しています。

これから寒くなるので、今月は羽織もののご提案会などを予定しております。羽織ものというのは、羽織だけでなく、コートや道中着も入ります。羽織ものの楽しみの一つに裏地があります。裏地のつく羽織ものは袷の羽織ものです。

コートや道中着は基本的に屋内に入れば脱ぎますし、羽織は気分で脱いでも脱がなくてもいい便利なアイテム。その、脱ぐときに、裏地が見えます。羽織ものの裏地の事を「羽裏(はうら)」といいます。この裏地には色々なものがございます。

表の生地は無地でも、裏地にはとても華やかな柄というのも「あり」で、そこに遊びごごろを付け加えたりして、脱ぐという平凡な行動の中にも楽しさを味わうことができます。もっとも、女性ものは、袖の後から裏地がチラリと見えることもありますし、羽織では、衿もとに裏地が少し見えることもあります。その少しだけ見える羽裏も色合わせのアクセントになって面白いです。

当然、脱いだ羽織ものの中からは着物や帯が登場し、帯や帯〆や帯揚や羽裏やら、周りの方は目がとても忙しいことになるのは言うまでもありません、、。

背中にだけ、大きな柄を描く羽裏は、特別に「額裏(がくうら)」というものになり、普通の裏地にある背中心の縫い目がなく、背中いっぱいの大きな生地に柄を描きます。この場合は、完全に脱がないとその柄を知ることはできません。まさに秘めたる柄です。

倹約令があった江戸時代に、贅沢な柄を裏地に隠して楽しんだのが起源で、それが、「裏勝りの美学」というものに進化したと言われております。隠れたオシャレです。

そんな、羽裏を今月はサービス、サービスゥ!いたします。

と、羽織ものを礼賛している私ですが、先日、あるお客様は、羽織らない主義=「羽織らん道」を貫いていらっしゃいました。どんなに寒くても帯付きで行く。防寒は内側にするのだ。というわけです。そのココロは、京濱の綺麗な着物や帯を世間に見せなくては勿体無い。、、、ありがとうございます。

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