粋な浜っこ天然のちゅら

秋場所に行きました。国技館前の道路で降りた力士達が支度部屋に向かうために歩くロードで力士を待つ入り待ち、大の里のロード歩きは今場所が最後かもしれない(大関と横綱は別の入り口から車で入るため)ということで、猛暑日の中、着物で入り待ちしました。

入り待ちの人達の熱気の中、絹の薄物羽織に夏紬の着物+麻襦袢でも、少し風があり扇子なしでも大丈夫でした。

一番カッコよく歩いてきたのは湘南の海、花緒にチョコっと指を引っ掛けて、踵全部出しのほとんど爪先歩きかという、見事なスリ足。遠藤もちゃんとスリ足できてました。私の大好きな美らの海はペッタンペッタンのゴム草履歩き、子供か!写真は王鳳ちゃん。可愛い。けどスリ足は全然まだまだですね。

風神雷神

お客様に村上隆展のおみやげをいただきました。

風神雷神パッケージの茶の菓です

風神雷神は俵屋宗達のが一番好きでしたが、村上隆さんのこれも良いです。

尾形光琳や酒井抱一のが模写っぽい印象しかないのに比べて、キャラクターの脱力感、風神と雷神の左右の配置が違っていても、風神の緑の体、雷神の白い体は宗達のオリジナルで、宗達へのリスペクトを感じるけれど、琳派とはいえない脱出感。新しい世界を見せてくれたことに感動しました。

風神雷神は起源を辿れば、中国ともインドともいわれるけれど、日本の土着信仰とも相まってこのペアの絵はありがたがられてきたかと思えるし、宗達以来、いろんな画家がモチーフにしてきた日本の伝統芸術と考えると、もっと色んなアーティストにも挑んでもらいたいし見てみたいと思います。自分でも描いてみたいと思えてきました。

羽織の裏に風神や雷神を描いた羽裏をつけていただいたお客様が何人かいらっしゃいましたが、その時はやはり、宗達風のもので、それはそれでとても素敵になった。コワモテの神様を背負うというのは魔除けでもあり、まさに裏勝りの気持ち良さもあったでしょう。

村上隆さんの風神雷神を見ていると、この悩み多き現代は、力技で悩みをぶった斬っていくというよりも、脱力感でしなやかにかわしていくという生き方に目を向けてみようという、そんなメッセージを感じてしまいます。

ちなみに、このパッケージはお菓子を頂いた後、切り抜いて本の栞にして使っています。

気分はもう単衣

最高気温33度の浜松から38度の京都へ行きました 。着物を着ていくことに躊躇いはなかったものの 若干のセルフ人体実験感を抱きつつ 行ってみれば普通に過ごせました。 着物の蓄冷機能でエアコンの効いた建物を渡り歩き 弱めのエアコンには扇子で対処し 夜の生暖かい風もエアコンで冷えた体には むしろ心地よく楽しめました。が 、やはりホテルに帰って脱いだ襦袢は しっかり汗でボテボテ。 夏の旅には着替えの着物セットは必需です

写真は明治時代に描かれた油絵です。 (それが載っていたチラシです) 京都の賀茂川と高野川が合流する 出町柳のあたりを川の西岸から 見た構図になっています。 大文字山も見えます。 ほとんど建物がなく 今の様子とは全く違う風景です 大文字の送り火もよーく見えたことでしょう

以前子供がこの辺りに住んでいて、 いわゆる鴨川デルタは見慣れた風景で 、小さい絵でしたが目に留まりました

こういう昔の絵をみると 現代はいかに人が多いかと感じます。 これだけ人がいれば地球も暑くなりますわな 。暑いからエアコンのモータを回して もっと暑くしているんだから、 世話はない。 そんなエアコンに頼らないと 着物文化は存続できないのか?

高温の夏から残暑厳しい初秋、 これに対応する着物スタイルは 過去の慣習を捨てて 毎年アップデートしていくことを 余儀なくされております。 もっとも着物文化は 季節に順応して進化してきましたから、 これからも変わっていってよいのであります

とはいえエアコンありきの進化というのも 情けない気はするのですが 、ふんどし一丁で街を歩いていれた 江戸時代様式に回帰することはできないけれど、 いろんな意識の変化と共に行政の変化も必要なのかな

この油絵が展示されていたのは 京セラ美術館の収蔵展で、 京濱ユーザーにも人気の高い 稲垣稔次郎さんの作品展も併催しています。 今月はその稲垣稔次郎作品のプチ展示会を行います 稀少で魅力的な着物と帯を 是非ご覧ください